December 8, 2006

大家との戦い (1)

1、一番重要なもの: 入居時と退去時の借家現状書

アパートに入居する際、「借家現状書」(etat des lieux) という書類を大家とつくります。各部屋の床、壁、天井、ドア、窓、その他備品(暖房、インターコムなど)それぞれについて、「良い状況」「普通の状況」「悪い状況」という風に、チェックします。 これを退去の際、入居時につくった etat des lieux と照らし合わせ、現状確認をします。

この書類はおそらく、大家との関係で2番目(契約書の次ですね)に重要なものですので、きちんとしておく必要があります。重要なのは、入居・退去両方の際にたいしたもので無いと思った事項でも、気がついたら必ずこの現状書に記入しておく、ということです。

私の場合、入居の際と退去の際の etat des lieux が、ほぼ同じだということがポイントです。つまり、入る前からアパートはそれほど良い状況でなかったということと、出たときもそれほど状況が変わっていなかったこと。

一つだけ大きく違ったことは、私が住んでいた際、水漏れによるダメージがあったということ。でもここはフランス・パリ、19世紀に建てられた建物がほとんどですから、水漏れなんてしょっちゅうあります。ですから、入居時に必ず住居保険に入るんです。 水漏れについては将来(3)で詳しく書きますね。

今日のレッスン:etat des lieux はとても重要な書類ですので、しっかりしておきましょう。

December 6, 2006

大家との戦い (序編)

今、前住んでいたアパートの大家ともめています。問題は、彼が caution (敷金)を返してくれないのです。日本の場合は敷金は返ってこなくて当然という認識ですが、フランスでは原則として、返ってくるはずなんです。でも、特に外国人相手の場合、返さない悪徳大家がたくさんいるようです。日本人は特にそう。

私は幸いにもまだパリにおりますので、返ってくるまでとことん戦うつもりです。

この戦いについて、下記のポイントに分けて、記していきたいと思います。
1、一番重要なもの: 入居時と退去時の借家現状書 (etat des lieux)
2、問題になりうるもの:ペットをアパートで飼う
3、問題になっていること:水漏れ、汚れ、家具
4、トラブルが起こったら:無料弁護相談所
5、今後のステップ:調停者、簡易裁判所

現在進行中の問題なので、もしかしたら順番が変わるかもしれません。

December 4, 2006

イラクの湿地

先日、イラク湿地復元の作業に関わっているイラク水資源省の人が、職場でプレゼンテーションをしました。

1970年代以降からフセイン元大統領が、湿原干拓工事や運河を建設し、湿地を干上がらせたそうです。農業用地とするためにということですが、湿地の周りに住んでいた人々(Marsh Arabs)を追い出す目的もあったようです。約9,000 sq kmの湿地が砂漠の状態になりました。

そして、2003年以降、UNEP(国連環境計画)が日本の寄付金によって回復作業を始め、現在では湿地の約40%が回復されたようです。 でも、生物多様性回復や、戻ってきた住民の生活が元に戻るには、あとだいぶ時間がかかりそうです。

戦争や殺人などがメディアでハイライトされる中、環境に対する犯罪はあまり取り上げられませんね。 気候変動に対して何の取り組みをしないブッシュ大統領やハワード首相も誰か逮捕してほしいです。