May 30, 2007

大家との戦い (6)

ついに行ってきました、裁判所(Tribunal d'instance)。4000ユーロ以下の金額の問題だけに関する、無料の裁判所です。

今まで住んだ国(カナダ、アメリカ、オーストラリア、日本)どこでもこんな経験をしたことがないので、比べることができませんが、びっくりしたのは、効率の悪さ。まあ、フランスだから仕方がないのかもしれません。召集は午後1時半でしたが、この時間に呼ばれていたのは、合計30件くらい。まず1時間かけて、この30件の中で誰が来ていて、誰が来ていないかを確認。それから3時間半、他の件がそれぞれ話し合いをしている間待たされました。なぜか、弁護士がいるケースが優先されたので(およそ8割が弁護士が代表していて、当事者は来ていなかった)我々は最後に後回し。結局は6時過ぎにならないと時間がもらえず、待ち疲れました、本当に。

他の件を聞いてみると、ほとんどが3つのケースに分けられました:
私のように大家と借家人の問題;
保険会社の問題(どの国でも保険会社は払いたがらない!);
通信サービス(電話またはインターネット)に対する訴訟。

あともうひとつびっくりしたのは、裁判所には裁判官はいなかった!弁護士のコートを着ていた人が2人部屋の前にいて、それぞれのケースの話し合いを聞き、メモをとり、書類を受け取る。で、その2人の報告と書類によって、裁判官が後で判決を下すそうです。

これって、裁判官の時間は無駄にならないけど、ほかのすべての人の時間は無駄になる!あまり合理的ではないですね。 私の裁判についての詳しい報告は、次回に。

私の判決は、7月2日に発表されます。

May 23, 2007

大家との戦い (5)

2月末に調停人とのエピソードがあったので、ちょっとずれましたが、もう少し続けます。

4、トラブルが起こったら:パリ市の無料弁護相談所(ADIL)

さて、職場に来ている無料弁護士相談、はっきり言って、使えませんでした。大家に手紙を書いてくれると言ってくれたのですが、そのための費用は600ユーロ。それだけ払って手紙を書いても、敷金が戻ってくる保証はまったくありません。

そこで、相談にのってもらったのが、職場の隣の部の秘書さん。彼女は離婚の経験があるので、よい弁護士を相談してもらおうと思って相談したら、彼女自身自分が大家なので、色々詳しい。2回ほど、一緒にパリ市役所の無料相談窓口(ADIL)までついてきてくれました。

ADILの弁護士に言われたのは、下記の点です。 トラブルが起こったら、簡易裁判所に行ける。これは4000ユーロ以下の問題に限ってで、無料。弁護士も雇う必要がない。ただ、裁判所はあくまでも最後の手段なので、裁判に行く前に、調停人を通して話し合いをした方がいい。

また、私の大家の主張は、根拠がない。なぜなら:
① 私は家具つきのアパートを借りたのですが、この場合、本当は契約書に inventaire を添付しなければならないようです。私の場合、そんなものはありませんでした。だから、何がないと言われても、彼はそれを証明することができない。
② 現状書には部屋が汚いと書いていない。
③ 水漏れについては、保険会社にdeclareした時点で、借主の責任は終わり。